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July 2010

July 29, 2010

笠ヶ岳から槍ケ岳 22年7月20日~24日

今回の登山は

岐阜県で一番高い山である 笠ヶ岳から

天を突くかのような ランドマークの槍ヶ岳へ 縦走した

         ~~~  スライド写真   ~~~

 

(登山1日目)

日本三大急登の一つ 笠新道は さすがにきつかった

 

新穂高温泉から 左俣谷に入り “笠新道へ”の標識があると 

そこから急登が始まる

鬱蒼としたブナの樹林を ジグザグに上っていく

Img_9978   

しばらく上ると 背後に

木々の間から穂高連峰が見え出す

穂高連峰を背に さらに登る

展望が開けた所に ベンチがあったので 休憩をとる

なおも 急登は続く

相変わらずの急登を登りながら

杓子平には あとどれくらいかな と思っていると

上から 滑るように降りてきた男性が 「これからが 核心部だ」と 言う

やはり 更なる急勾配になった 

それが杓子平まで続いたImg_0020_3

 

漸く 杓子平に飛び出て やっと一息

しかし これで平坦な道にはならない

杓子平は名の如く お玉の底から 縁に上がらなくてはならない

三人の男性グループは 疲れが出てきたのか 

車座になって ビールで景気づけをしていた

やっとこさ 稜線に出た

やはり笠新道は 話に聞いていたとおり 長かった

Img_0061 Img_0006_2

でも登山道には たくさんの花が咲いていた

急傾斜なので 花が すぐ目の前に現れる

いつもなら見逃がしていた 小さな花にも出会えた

次はどんな花に出会えるかと 急登の斜面を 期待しながら登った 

 

稜線に出たら 左に折れて 山荘へと目指す

 

雲で見え隠れする笠ヶ岳の鞍部に 山荘がチラッと見えた

もうすぐだと思ったが それからが長かったP7200058  

ピークを越えても また前にピークが現れて 

一度見えた山荘が なかなか現れない

やっと広いテント場に出ると 石積みで囲まれた山荘が 

目の前に現れた

が そこで又 一休み

追いつ抜かれつしていた 単独行の青年も休んでいる

ここは皆な つらい所なんだな

辺り一面の ゴーロ石には 

山荘への 誘導矢印と 「ガンバレ」の文字がペンキで書かれていた

さあ 最後のひと登りだ!P7210108

 

(登山2日目

今日も快晴だ

今日は 双六小屋までの縦走なので 

昨日のコースのことを思えば 気が楽だ

出発前に 空荷で 笠ヶ岳山頂へ行く

20分で到着だ

頂上は360度見渡せる

北には 昨年の夏に登った薬師岳がとても大きい 

さすが 北アルプスの女王だ

その手前には 

たおやかに裾野を広げて 黒部五郎岳がある

そして 東の目の前には  

われわれが明日登る槍ヶ岳が 小槍を従えて 

朝日を背に光っていた

後ろを振り向くと 笠の影が  

頂上の足元から下って 黒く大きく 西の裾に伸びていた

 

下山後 小屋を出発

来た道を 傘新道分岐まで 戻る

昨夜同室だった夫婦は ここから 笠新道へ下って行ったはずだ

笠と小笠が バランス良く並んでいる 

何度も振り返りながら 稜線を快適に進む

やがて 秩父平に差し掛かると

右手に大きく落ち込んだ カール状の雪渓が現れた

上って来る人が 雪渓のロープを伝って フウフウ言いながら

登ってきている

下って行く夫婦が 雪渓の淵を 恐る恐る降りている

ロープを使って 雪渓を下りればいいのに と 簡単に思った

が 近づいてみて そうはいかないと分かった

結構傾斜があるのだ 

 

やはり我々も 解けた雪渓の淵を伝い

雪の上を難儀しながら降りた

漸く秩父平を過ぎて あらためて振り返って 仰ぎ見た

逆コースから来た人も これを上がるのかと

雪で覆われた秩父平を 見上げていた

 

弓折岳を過ぎ 

やがて 左俣谷からの分岐を過ぎ 双六小屋へ着いたP7220172

昨年の秋 

雨の中を 三俣蓮華岳から双六小屋に着いた時の

感じの良い 懐かしい山小屋だ 

 

(登山3日目)

今日も快晴

今日はいよいよ 憧れの槍ヶ岳へ登るのだ

朝日を浴びながら 

双六小屋の 直ぐ傍に聳える 樅沢岳まで上る

 

雲が稜線を越えて 流れて行く

登山道の雪は 未だ完全には解けていない

前の人の足跡を頼りに 幾つかの雪渓を越えた

やっと上部に出て 左俣岳を過ぎると

やがて西鎌尾根だImg_0230 Img_0122

槍の岩峰がだんだん近くなる

千丈乗越からは 槍はさらに近くなり

道は ザレた急勾配になる

右手下の谷を見ると 飛騨沢からのジグザグ道が

槍ヶ岳へ続いている

小さく見える登山者が ひとり ふたり  

ボチボチと  登っている

こちらも一歩一歩 登ってゆく

いずれ着くのだから・・・

ペンキの目標点の岩に どれだけ近づけたかと 

ときどき 上を見あげる

ひたすら黙々と上がっていく

ペンキの目標点まで来ると 

更に勾配がきつくなり 四つんばいで登る

勾配が少し緩くなったころ 

急にドーンと 槍 本体が目の前に現れた

それからまもなく 山頂直下にとび出した

万歳!! 到着だImg_0278

 

槍を見上げると 登っている人が少ない

今なら スムーズに登れそうだ

 

リュックを降ろして 岩に取り付く

最初のハシゴあたりまで来ると 

前を行く男性グループが もたついている

停滞すると あっというまに渋滞となった

そのうち 男子高校の一団が追いついて来た

修学旅行なのか 

若いから 皆な身が軽い

頂上に上がると 10人位既にいた 

360度の展望だ 

天気が良いので どの山も見えそうだ

写真を撮っていると 

高校生がどんどん上がって来る

 

ゆっくり 感激に浸る間もなく 直ぐに下山にかかった

 

下山途中では 停滞している高校生たちが 

中高年の下山スタイルを 

まどろっこしげに 岩に寄りかかって見ていた

中高年のこちらとしては 少しでも道を空けてほしいところだ

 

下山して その日の宿泊を 直下の槍ヶ岳山荘にした

憧れの槍ヶ岳山荘だ

一度は泊まってみたいと思っていた

古いが 掃除が行き届いていて 歴史を感じる山荘だ

ところが

夕方になると 山荘の中は 大声の中国語 韓国語が飛び交い

とても騒がしい

そして バイオトイレは これが女子トイレ?と思うほど乱雑に使われていた 

いままでに味わったことのない  山小屋風景だった

(登山4日目)

朝の頂上直下は 霧が掛かって 槍の山頂が見えない

きょうは 縦走も4日目となる 無理せず 槍沢を下ることにした

霧も晴れて

坊主岩屋で 振り返ると 

槍と殺生ヒュッテが 青空の中に 存在感を示していた

流石 槍は 他の山と違って インパクトがあるImg_0282_edit

 

大曲分岐を過ぎて 橋の渡渉を 上って来る夫婦に譲ると

その夫婦から声を掛けられた

在郷の山で よくわれわれを見かけると・・

夫婦は 今朝 徳沢から歩いて来ているという

情報交換して分かれたが

それにしても こんなところで 在郷の人に会うとは !

流石に 人気の山だ

 

2時30分に横尾山荘に到着

お風呂に入って 4日分の汗を流した

 

(登山5日目) 

今日は上高地へ向けて 平坦な道を下るのみ

朝 部屋の窓を開けると 

朝焼けに染まった穂高が 目に飛び込んできた

 

横尾山荘を出て 

雪解け水がキラキラ光る 梓川を見ながら下った

下るにつれ

すれ違う登山者が だんだん多くなる

単独行の男性は「コレッて 穂高岳ですよね?」と指さす そして 

「槍は後はどれぐらいで 着くのか」と聞く

「槍沢で 途中一泊しないと」と応えると

泊まらないで そのまま行きたい とのこと・・・

この辺りは緑陰で ルンルンで歩ける所だからいいが 暑いことだし 

その内 分かるよ 

徳沢まで下りると  辺はリゾート地だ  

おしゃれな山小屋が 樹林の中に建っている

食堂では 優雅に 未だ朝食中のようだ

ロマンチックな山小屋の明かりを見ていると これまでの

自分たちの登山との ギャップを感じてしまった 

 

明神池を経由して 河童橋を渡った

上高地は 多くの観光客で賑わっていた

バスターミナルから

タクシーで 新穂高温泉へ向かい 広島への帰途についた 

 

 

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