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November 2006

November 14, 2006

晩秋の毛無山(ケナシガセン 1,218m 岡山県/鳥取県)

晩秋の毛無山に登った
頂上からは 大山(ダイセン 1710m)烏ガ山(カラスガセン 1448m) 蒜山(ヒルセン 1200m)が目の前に見えた
大山はすでに 雪で 上の方は 白いヒダを着けていた
そして日本海も見えた 
弓が浜が長く孤を描いていた

紅葉は すでに 田浪(タナミ)の集落まで降りて来ていたT_cimg3290_1
色づいた木々は "今年はこれで見納めヨ”とばかりに 照り輝いていた
でもこの紅葉も 一吹きの木枯らしで 冬の姿になってしまうのだろう
積雪の目印のポールが あちこちに立てられていた
登山口の駐車場には すでに5,6台の車が駐車していた

10:00am
茅葺屋根の"毛無山やまの家”の前を通り 沢伝いに登山口へT_dscn7167_edit
何十年前に植林されたのだろうか スギは大木になって 鬱蒼としている
沢の水音が心地よい
やがてスギの自然林が現れだすと 紅葉の登山路になる
カエデの 紅の小さな葉が可愛い
六合目あたりのブナの木は まだ黄色が残っているT_cimg3306
その中に 天然スギの端正な形 
黄色と濃い緑のコントラストが印象的だ

高度を上げていくと 次第に足元が明るくなる
見上げると ブナはすっかり葉を落としている
枝は絡まるように広がり ごく細やかな枝先までも 青い空にクッキリと存在感を示しているT_cimg3338
まわりはすべて 灰色の樹肌の ブナ林だ

"九合目避難小屋”あたりまで来ると 風が出てきた
閉じられた避難小屋の中に入り ハジトミ(半蔀)の窓を開け  
コーヒーを沸かしたT_dscn7214

頂上に上がると風が止み うす雲が切れて 青空が広がっていた
眺望は360度 
上から見る紅葉は 麓に広がり その中に点在する 緑のスギ 
山の稜線は柔らかに 葉を落としたブナの白色で描かれていた
これから来る厳しい冬に備え 里山を優しく包み込んでいるかのようだ

期待していた大山は 上部に雲が掛かっていた
二人の男性が 大山を見ながら立っていたT_cimg3352_edit_1
先ほどから 雲の取れるのを二時間も待っているのだという
4人で 雲を フゥーと吹いてみようかと話したが
大山は大きめの帽子をかぶったまま 脱ごうとはしない
とうとうしびれを切らして 一緒に下山することになり 
彼らは 途中から 鳥取県側に降りて行った
私たちは 白馬山(シロウマヤマ)まで縦走して

3:00pm
駐車場のほうへ下山
駐車場には まだ3,4台の車がいた 
この人たちは 朝鍋鷲ガ山(アサナベワシガセン)まで縦走しているということか(毛無山から5時間)
次回私たちも 五月には 新緑のブナ林とカタクリの縦走路を 朝鍋鷲ガ山まで歩いてみたい・・・と思ったのでした

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November 09, 2006

干し柿作り3年目

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年を重ねて来ると 味覚がこうも変わるものか
3年前 突然 干し柿の味に目覚めた
今年も 取り敢えず 68ケ 西條柿を吊るす
大ぶりのを八百屋に頼んでいたが
来たのは 「L」サイズ 
「2L」「3L」とあるらしいが
結構これでも 大きい

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カビ対策に 今回は 焼酎35度を
スプレーで散布T_cimg3271

10日位で 唸るような 味の
干し柿ができる・・・筈だ

相変わらず食い意地がはっているな!

ところで今日は 極楽寺山参拝登山を始めて
222回目
多島美の瀬戸の海に 
どっしりと座している 宮島さんが
「あせらずに ボチボチやりんさい」
と言っている?

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November 06, 2006

紅葉の傾山(カタムキヤマ 大分県 1602m)

あれから(祖母山登山)二週間後の 尾平への道は もうすっかり秋になってしまっていた
二週間まえ迄は黄金色の稲穂も アッという間に刈り取られていた
 
機械で同じ形に束ねられたワラが 無表情に同じ方を向いて 田んぼに つっ立って並んでいた
乾いた稲ワラは 里山の風景を白っぽく変えていた

前回の登山では 祖母山頂上から 傾山を遠くに見たのだが 
こんどは 傾山から祖母山が見たくなり 再び"ほしこがin尾平”に来たのだT_dscn7089

元・校舎は 秋の夕暮れの中に 同じように建っていた
グランドを挟んで 五右衛門風呂の煙突から 青い煙が上がっていた

子供の頃 風呂を焚きながら感じた 木の香りと温み そして熱さ
目にしみる煙・・涙が出たナ
赤く燃えている焚き口を 遠くから見ているだけで懐かしく 
心まで温かくなった

11月3日
6:00am
傾山・九折(つづら)登山口へ
空を見上げると 東の空が白んでいるのか もう星は見えない
しかし 足元はまだ暗い 
ライトを照らして 出発

九折越コースを右に見て 三ッ尾コースへ(坊主コースと水場コースに分かれる)
まもなく二人連れの男性が追いついて来た
彼らは 坊主コースから縦走するのだと言う
話しているうちに アッというまに視界から消えた

観音滝を過ぎ 稜線に出る頃日が昇ってきた
急登が続き 高度がどんどん上がっていく

三ッ尾あたりの稜線は 朝日に照らされた紅葉の木々が美しい
紅葉の中を進んでいると 
上の方から 軽やかに降りてくる若者と出会った
彼は 神原から登り 水場コースを経て縦走中とのこと
昨夜は九折越小屋に泊まったという
今日はだれとも会っていないので 我々に会えて嬉しいと言い
お互いの健闘をたたえ合うと どんどん降りて行ったT_cimg3237  

坊主コースは難路のようなので 水場コースを取ったのだが
彼が だれとも会わなかったとは・・・
こちらも難路なのかと思いながら 水場コースに足を進めた

あんのじょう 谷は荒れていた
倒木や崩れがあり おまけに踏み跡の上に落葉が積もっている
道がわかり難く 右に左に下にと 赤いテープを頼りに登って行く
足元は 名前どうりに水気が多いのでズルズル滑る
風も無いのに ガサガサ音がするので見ると 鹿がいた
何か丸くて真っ白いものがある どうも鹿の頭骸骨か?
相変わらず 誰とも出会わない

やがて 坊主ルートとの出会いに出た
やっと足元が乾き 歩きやすくなった
そろそろ頂上に近いようだ

黒い岩山が 視界をさえぎる様に目の前に現れたT_cimg3249
それへ そのまま取り付けるのかと思いきや
大きく切れ込んで 谷底へ下っている
せっかく登ったのに どこまで降りるのかと下っているうちに
名前のとうり 前に傾いている岩の絶壁に取り付いた
ヤレヤレ 下るのがチョットで良かったと 急登で登り返した所が頂上だった

頂上には 今までの寂しさとは打って変わって 二,三十人の人たちがいて 賑やかだT_dscn7135
頂上からは念願の祖母山がよく見えた 天狗岩も見えた
弁当を食べてると 我々とは別ルートで ワンサ、ワンサと団体が上がってくる
広島から来た団体もいた さすが祝日だ
みんな健脚のようで 下降時間が気になるのか
記念撮影をし そそくさと降りていく
私たちも腰を上げて 下りの九折コースへ向かった

降りながら 時々振り返った
黒い岩が二枚(左は傾山 右は後傾山)
手の平をこちらに向けて 振っているようだ 「バイ バイ!」
登り5時間30分 下り3時間30分 祖母山よりも厳しかったT_dscn7141

でも紅葉は ほんとうに すばらしかった
落葉が降り積もった縦走路は 踏んでしまうのが勿体ないほどの美しさだった
おちばの絨毯の道は わずかに凹んで続いている
歩く感触が柔らかくて心地よい 

黄金にかがやく紅葉の中 満足感に浸りながら しっかり歩いた
傾山 登山でした
 

 

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